FEFコラム

FAR EAST FABRIC(ファーイースト・ファブリック)の商品に関する情報を発信しています。

塩沢紬について

塩沢紬(しおざわつむぎ)は、雪深いことで知られる新潟県・魚沼市、塩沢地方発症の織物です。
1975年には経済産業大臣指定の伝統工芸品として認定されるとともに、2009年にはユネスコ無形文化財にも指定され、結城紬、大島紬と肩を並べる日本三大紬のひとつです。表面の細かなシボ状の風合いが生まれるのが特徴です。

塩沢紬を和柄シャツに

もともと、新潟県・魚沼市、塩沢地方で産する織物は塩沢織物と呼ばれます。その中でも本塩沢・夏塩沢が有名ですが、中でも塩沢紬は、越後地方を代表する織物と言われています。

いまでは入手が困難な生地ですが、FAR EAST FABRICでも数枚、アロハシャツにお仕立てしてきました。今回は塩沢紬についてとりあげたいと思います。

塩沢の場所

塩沢の場所

塩沢は新潟県の南部、南魚沼郡の町です。
塩沢町の名前そのものは2005年10月1日に南魚沼市に編入合併したため消滅することになりました。周囲を2,000m級の山々に囲まれているため冬は降雪が多い地域です。

名産は全国的に有名な「塩沢産・魚沼コシヒカリ」。
そして、織物の「塩沢紬」です。

塩沢紬の歴史

奈良時代の天平勝宝年間(西暦756年)に建立された東大寺の正倉院に、当時この地域で織られた良質の麻織物が税のひとつとして納められていました。いまでも正倉院にはそのときの織物が残されています。

いまからおよそ1200年前に上越地方で作られていた織物は麻でした。この麻織物「越後上布」の技術を、今からおよそ350年前の江戸時代の寛文年間(1661年~72年)の頃に絹織物に応用しすることで本塩沢が生まれ、真綿糸を使用した「塩沢紬」が創られました。

更に、明治時代になりこれらの絹織物を夏用の爽やかで通気性の良い素材に改良して誕生したのが「夏塩沢」です。
まさに塩沢の織物の親に当たるものが「越後上布」で、その子に当たるものが「本塩沢」と「塩沢紬」で、その孫に当たるものが「夏塩沢」になります。

同じ地域で製法を進化させてきた珍しい事例です。

真綿の手紡ぎ糸で独特の風合い

この塩沢紬の土台には、この地方に古くからあった越後上布の絣や、縞の模様付けの技術が活かされています。

素材は上布の麻に代わって、真綿の手紡ぎの糸を使用します。真綿を使用するために、光沢が少なく、表面に小さな節があり、それが独特な風合いを出してくれます。細かな絣や縞の和柄模様は、シンプルで大人な印象を与えてくれます。

昔は居座機という座りながら織る機であったが、十八世紀に腰掛式の高機(たかはた)が導入されて、量産できるようになりました。
とはいえ、真綿の手紡ぎの糸を使用するため、そう大量に生産できるというものではなく、その希少性からとても高価な紬として扱われました。

着物の製作現場
機織り

シンプルさの中にあるこだわり

大島紬や結城紬に比べるとシンプルなデザインが多い「塩沢紬」ですが、工程の多さや緻密な模様出しなどは他の紬と比べてもひけをとりません。
工程の多さは発展した場所が雪国だったことと関係があるのではないかとも言われています。

夏に農作業を、雪で閉ざされる冬はゆっくりと紬を織る。そんな環境で育った塩沢紬はどこの紬にもない上越地方ならではなのこだわりが見られます。

塩沢紬を贅沢な着物アロハシャツに

塩沢紬はカラッとした風合いが特徴でもあるのでアロハシャツに向いています。

FAR EAST FABRICでは、これからも上質な塩沢紬で美しいアロハシャツを創り、次の世代につ繋いでいきたいと思います。

鮮やかな塩沢紬
シンプルな塩沢紬

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